クラウドソーシングのメリットデメリット
クラウドソーシングは個人と企業、個人と個人のニーズをマッチングしてくれる大変ありがたいサービスということはみなさんご承知のことと思います。
企業だけではなく、個人(フリーランス等)との取引が多いため、低価格で依頼ができるというメリットが生じます。
また、依頼を受ける制作者側も営業の労力を大幅に削減できるので、双方にとってWinWinといえます。
ただ、敷居が低い分、制作者側の品質もバラツキがあるのも事実です。
プロジェクトの途中で制作者がいなくなり、結局、他の依頼者を探すということもあります。
依頼者側は企業に制作を依頼するとクラウドソーシング上の価格の少なくとも肌感覚で1.5~2.5倍程度は異なってくると思います。
そのため、金額だけで判断して、より安く高品質を求めてクラウドソーシングに流れ込んでくるのであると考えられます。
なぜなら、クラウドソーシングのメリットは安いというのが1、2番の理由ではないでしょうか?
そのような背景から、制作者側において価格競争が発生してしまいます。
そして価格競争の結果、本来の目的である安くて高品質から、安くて低品質のものへ切り替わっていくと思われます。
その理由は、制作者側の乱立。
制作者側は特に何か資格が必要でもなく、簡単にいえばホームページが作れることが出来ればいいということになります。
今は、少し勉強しただけで、ある程度はホームページ制作は可能になりました。
ただ、私のようなWEB制作会社で勤めている、いわゆるプロとの差は、制作が出来るのは当たり前ですが、その先のお客様のご要望に応えることができるかに付加価値があると考えています。
生き残っているWEB制作会社は、まさにそのような点にあるのではないかと考えています。
目先の利益の追求ではなく、先を見据えたお客様との関係性を重視して、一度きりの関係では終わらない長期的な関係を視野に入れた関係構築を基盤としているところにあるのではないでしょうか?
その点、クラウドソーシングでは一度きりで終わる関係性になりやすい傾向もあります。
あくまでも主観ですが、それはそもそもの目的が単発案件が多いことにあると感じております。
その結果、受注側もとりあえず安くしますということに陥り、発注者側も継続した関係を求めていないので、より安く買い叩こうとする傾向になるのではないでしょうか。
私も当初は大した実績もなかったので、安めに設定して案件を獲得しておりました。
あれから数年が経ち、当時とは格段に技術全般においてプロとしての総合的な品質を提供できるようになってきたと、
自信を持って言えるようになりました。
そこでぶつかったのは、価格の問題です。
自分の技術レベルで提供できる内容は大きく異なり、そのことを考えると安い価格での提案が、どうしてもできなくなってしまいます。
当然のことですが、スキルに見合った報酬を得ようとするのは、自然のことだと思います。
その解決策として、品質を少し落として、価格との折り合いを付けるというのも一つの方法かもしれません。
ただ、引き受けたならば、今自分が出来る最善の力で形にしたいというのが、正直なところです。
とはいえ、仕事が発生しなければ何も始まらないのも事実で、どこに着地するのか目下思案中です。
結論として、クラウドソーシングにおいても、やはりお互いが良かったと思えるには、基本的には価格と品質は比例しているということを知っていただけることが大切だと感じております。